ストレスによる過食

ストレスによる過食|イライラすると食べ過ぎてしまう原因とは
この記事でわかること
「仕事でストレスがたまると甘いものが欲しくなる」「イライラするとお腹が空いていないのに食べてしまう」「疲れた日の夜に食べ過ぎてしまう」といったことはありませんか。
空腹ではないのにストレスや感情をきっかけとして食べる行動は、「エモーショナルイーティング(感情的摂食)」などと呼ばれることがあります。
ストレスがかかったときの食欲の変化には、脳の報酬系、ストレス反応、睡眠、生活習慣など、さまざまな要因が関係しています。
また、ストレスに対する身体反応には自律神経やホルモンも関係します。ただし、「自律神経が乱れると代謝が落ちて太る」と単純に説明できるものではありません。
体重が増える背景には、食事量や食事内容、活動量、睡眠、薬、内分泌疾患などさまざまな要因があります。
この記事では、ストレスによって食べ過ぎてしまう原因、自律神経やホルモンとの関係、ストレスによる過食を防ぐための日常生活での対策について解説します。
危険レベルと受診の目安
危険レベル:●●〇〇〇
ストレスを感じたときに一時的に食べ過ぎることは珍しくありません。
しかし、「食べ始めると止められない」「短時間に大量に食べることを繰り返す」「食べたあとに強い罪悪感がある」など、食行動を自分でコントロールできない状態が続く場合には注意が必要です。
また、急激な体重増加や減少などがある場合には、食生活だけでなく身体の病気や薬などが関係していないか確認することも大切です。
目安:単なる食べ過ぎではなく、過食性障害などの摂食障害が関係している可能性があります。
行動:●●●●〇:精神科・心療内科や摂食障害を専門とする医療機関などへ相談しましょう。
目安:内分泌疾患や薬の影響など、ストレス以外の原因も確認する必要があります。
行動:●●●〇〇:内科などの医療機関へ相談しましょう。
目安:ストレスと食行動の関係を確認し、生活習慣を見直すことが役立つ場合があります。
行動:●〇〇〇〇:食事・睡眠・ストレスなどを振り返りながら経過をみましょう。
症状チェック
- イライラすると何か食べたくなる。
- お腹が空いていなくても食べてしまう。
- 仕事や人間関係で嫌なことがあると食べる量が増える。
- 疲れた日の夜に食べ過ぎることが多い。
- ストレスが強いと甘いものや高カロリーの食品が欲しくなる。
- 食べることで気分を落ち着かせようとすることがある。
- 食べ始めると予定していた量より多く食べてしまう。
- 睡眠不足の日に食欲が強くなる。
- 食べ過ぎたあとに後悔することが多い。
- ストレスが増えた時期から体重が増えてきた。
当てはまる項目があるからといって、病気であるとは限りません。
大切なのは、「本当に身体がエネルギーを必要として食べているのか」「ストレスや感情を落ち着かせるために食べているのか」を振り返ってみることです。
ストレスで食べ過ぎてしまう原因
食欲は単純な空腹だけで決まるものではありません。
脳、ホルモン、睡眠、感情、食べ物の環境など、さまざまな要素によって「食べたい」という感覚は変化します。
原因1:食べることで気分を落ち着かせようとする
ストレスや不安、怒り、寂しさなどを感じたとき、食べることで一時的に気分が落ち着くことがあります。
特に自分の好きな食べ物を食べると、脳の報酬に関係する仕組みが働き、「少し楽になった」と感じることがあります。
これ自体が悪いわけではありませんが、「ストレスを感じるたびに食べる」という行動が繰り返されると、空腹とは関係なく食べる習慣につながる場合があります。
原因2:ストレスホルモンとの関係
ストレスを受けると、身体ではコルチゾールなどのホルモンを含むストレス反応が起こります。
ストレスが食欲に与える影響には個人差があり、食欲が低下する人もいれば、反対に食欲が増える人もいます。
慢性的なストレスが続くと、食欲や食べ物の選択に影響し、高脂肪・高糖質の食品などを欲しくなる人もいます。
ただし、「コルチゾールが増えたから必ず太る」という単純な関係ではありません。
原因3:自律神経とストレス反応
自律神経は、ストレスを感じたときの心拍、呼吸、消化などの身体反応に関係しています。
強い緊張が起こった直後には食欲が低下する人もいますが、ストレスが長く続いたり、緊張から解放されたあとに食欲が強くなったりする場合もあります。
そのため、ストレスによる過食を単純に「自律神経が乱れた結果」と考えるのではなく、心理的なストレス、睡眠、生活リズム、食習慣などを含めて考えることが大切です。
原因4:睡眠不足による食欲の変化
ストレスが続いている人では、同時に睡眠時間が短くなっていることがあります。
睡眠不足は食欲を調節する仕組みに影響し、食欲が強くなったり、高カロリーの食べ物を選びやすくなったりすることがあります。
そのため、「最近食べ過ぎる」という場合には、食事だけではなく睡眠時間や睡眠の質も確認してみましょう。
原因5:食事を我慢しすぎている
体重を減らそうとして極端に食事量を減らすと、強い空腹につながり、その反動で食べ過ぎてしまうことがあります。
「昨日食べ過ぎたから今日はほとんど食べない」といった極端な調整を繰り返すことで、食事を我慢する時期と過食する時期が交互に起こることもあります。
過食を防ぐためには、単純に食べる量をさらに減らせばよいとは限りません。
原因6:ストレス太りは「代謝低下」だけでは説明できない
「ストレスで自律神経が乱れると代謝が落ちて太る」と説明されることがありますが、体重増加をそれだけで説明することはできません。
ストレスが強い時期には、食事量が増える、間食が増える、睡眠時間が短くなる、活動量が減るなど、複数の変化が同時に起こることがあります。
その結果として摂取するエネルギーが消費するエネルギーを上回る状態が続けば、体重増加につながります。
「代謝が悪いから仕方がない」と考えるのではなく、ストレスが自分の食事・睡眠・活動量にどのような変化を起こしているのかを見ることが重要です。
過食性障害との違い
ストレスで時々食べ過ぎてしまうことと、過食性障害は同じではありません。
過食性障害では、一定時間内に通常より明らかに多い量を食べ、自分では食べることを止められないという感覚を伴う過食エピソードが繰り返されます。
また、過食に対して強い苦痛を感じることも特徴です。
「自分の意思が弱いだけ」と考えて一人で抱え込まず、食行動をコントロールできない状態が続いている場合には専門の医療機関へ相談してください。
自宅でできる生活ケア
- 食べたものだけでなく、そのときの気分も記録する。
- 食べる前に本当に空腹なのか一度確認する。
- 極端な食事制限を繰り返さない。
- 食事を抜いて強い空腹状態をつくらないようにする。
- 睡眠時間を確保する。
- ストレスを感じたとき、食べる以外の気分転換も用意しておく。
- 食べながらスマートフォンなどを見る習慣を見直す。
- 自分を責めることより、食べ過ぎる条件を把握することを優先する。
特におすすめなのが、「何を食べたか」だけでなく「なぜ食べたか」を記録することです。
例えば、「21時・お菓子・空腹ではなかった・仕事で嫌なことがあった」と記録すると、ストレスと食行動の関係が見えやすくなります。
また、ストレスを感じたときの選択肢を食事だけにしないことも大切です。
短時間の散歩、入浴、音楽を聴く、趣味を楽しむ、誰かと話すなど、自分が気持ちを切り替えられる方法をいくつか用意しておくとよいでしょう。
一方、食べ過ぎた翌日に極端な食事制限をするなど、食事量を大きく増減させる方法はおすすめできません。過食を繰り返している場合には、必要に応じて医師や管理栄養士など専門家へ相談しましょう。
うえむら整体院でできること
ストレスによる過食には、心理的な要因、食習慣、睡眠、生活環境などさまざまな要素が関係します。
また、過食性障害などの摂食障害や、体重・食欲に影響する病気が疑われる場合には、整体ではなく医療機関による評価・治療が必要です。
うえむら整体院では、過食そのものを治療したり、施術によって体重を減らしたりすることを目的とはしていません。
一方で、ストレスが強く、睡眠不足や慢性的な疲労、身体の緊張なども重なっている方については、身体の状態を確認しながらサポートを行います。
ストレスが続いて夜になっても身体の緊張が抜けず、睡眠が浅くなっている場合には、翌日の疲労や食行動にも影響することがあります。
身体の過度な緊張、呼吸、睡眠、疲労などを確認しながら、自律神経が働きやすく、夜に深く眠り、一晩寝たらしっかり回復できる身体づくりをサポートします。
食事だけを我慢するのではなく、「なぜ食べ過ぎてしまうのか」という背景まで含めて生活全体を見直していくことが大切です。
まとめ
ストレスを感じたとき、お腹が空いていないのに食べたり、甘いものや高カロリーの食品を欲しくなったりすることがあります。
ストレスによる過食には、感情と食行動の結びつき、脳の報酬系、ストレス反応、睡眠不足、食事制限など、さまざまな要因が関係します。
自律神経やホルモンもストレス反応に関係していますが、「自律神経が乱れて代謝が落ちるから太る」という単純な仕組みではありません。
まずは、自分がどのような状況で食べ過ぎているのかを把握し、食事だけでなく睡眠、ストレス、活動量など生活全体を振り返ることが大切です。
また、食べ始めると止められない状態を繰り返す、過食によって強い苦痛を感じるなどの場合には、一人で解決しようとせず、摂食障害を扱う医療機関などへ相談しましょう。
